ちょこれぇと・きっす

フォーチュンクエスト＊トラップ×パステル


ちょこれぇと・きっす

その日俺は朝から寝ていた。
それに特に用事っつー用事がなかったから。

どれくれぇ経っただろうか。突然、
コンコンコン…
ドアがノックされると同時に開いた。

「トラップ～、お邪魔するね～」
そう言って入ってきたのはパステルだった。

おいおい、ノックすんなら返事待ってから入れよな…
なんて思ったが敢えて口にはしねぇ。
別に遠慮するような関係でもないからな。

「トラップ、具合でも悪いの？」
心配そうな顔でパステルが覗き込んできた。
「別に。特にすることねーから」
俺の返事を聞くとパステルの表情がみるみる変わっていった。

なんつーか…嬉しそうというか、そんな感じの顔。
「じゃあじゃあ、目閉じて」
「はぁ!?」
唐突な頼み事に正直不審に思った。
しかしだ。
目の前のパステルの…楽しそうな顔を見たら…言う事を聞くしかなかった。

目を閉じるとガサガサと物音がし出した。
そして暫くして、
「トラップ…」
肩に手を置かれたと同時に唇に柔らかい感触。

俺は驚いて目を開けた。
目の前には瞳を閉じたパステル。
ゆっくりとパステルが目を開けて、唇を離した。
「……わかった？」
パステルが頬を赤らめ尋ねた。
「チョコの味がする」
「さっきね、リタから貰ったの」
そう言ってパステルはポケットからリップを取り出した。
「これからリタとチョコ作るんだ。だから今はこれで我慢してねvv」
パステルは部屋から出ていった。

残された俺はと言うと…

ベットの上で固まっていた。
正直な話、チョコくれるより嬉しかった・・・