animeとかメインのちゃんねる。現在は悪魔くん(メフィスト2世×エツ子)かな。
機動警察パトレイバー 遊馬×野明
多分…日差しが眩しいワケてじゃない
眩 暈
多分…日差しが眩しいワケてじゃない
眩 暈
もう秋だと言うのに。
降り注ぐ日差しは真夏とは言わないけど、秋とは思えないくらい暑い。
ここ、特車二課のハンガーも蒸し風呂状態なのは相も変わらずで。
そんな中、シゲさん達と新しいOSの話に夢中になっていて、野明の姿が無いことにふと気がついた。
「あれ、野明は?」
先程までイングラムのワックス掛けをしていたのを知っている。
だけど今はいない。
別に子供じゃないと思っていても、突然目先からいなくなると不安に駆り立てられる。
「お~い、あっすまちゃ~ん」
突然黙りの俺にシゲさんが不思議そうな顔をした。
「シゲさんっ!! また後でっ」
返事を聞かずにその場から離れた。
勤務中なんだから此処に居るのは解っている。
だけど…
だけど…何故か居ても立ってもいられなくなった。
野明の居そうな場所は…と考えながら走っていた。
ふと全開の窓から外に目をやると、野明の姿があった。
彼女は水色のホースを引っ張りながら歩いていた。
シャアァァァァァッ
今日はひろみちゃんが非番で、私が畑の水やりを頼まれていた。
イングラムのワックス掛けが早くに終わったので、勤務中だけどこうして畑に来た。
ホースの先を軽く潰して霧状の水が袖を捲り上げた腕に当たって、今日みたいな暑い日の水やりは気持ちがいい。
高く上げたホースから出る水はキラキラと日差しに反射した水滴が眩しくて。
「お~い、野明~」
全開にされたハンガーの窓から遊馬の声がした。
あたしは顔だけ向けて、とびっきりの大声で、
「なにぃ~!今手が放せない~」
って言えば、「そっち行く」って返事。
さっきまでシゲさん達と新しいOSの話をしていたみたいだけど…。
あたしにも関係あるのかな?
畑にいた野明を見つけ、俺は畑へと向かった。
「そっか、今日はひろみちゃん非番だもんな…」
普段畑の世話を手伝っている野明は、ひろみちゃんが非番の日は先だって世話をしていた。
「お~い、野…」
畑に居る野明に向かって声をかけた途中で、止まってしまった。
ホースから出た日を反射させ、キラキラ輝く霧状の水滴が野明へと降り注いでいた。
非現実的な美しさに俺は言葉を失ってしまった。
そしてその姿があまりにも眩しくて、俺は少しだけ目を細めた。
その輝かんばかりの野明に釘付けになり、言葉をかけるのを忘れ見入っていた。
「あれ、あっすま~!!」
俺に気がついた野明がホースをブンブンと振り回した。途端、
ジョボボボボホ…
その振り回したホースから出ていた水が俺へと降り注がれた。
「あ゛…」
野明が『しまった』って顔をして、にへらと誤魔化すように笑った。
「あは…、あはははは。す…涼しくなったよ…ね?」
「こ…このヤローっ」
俺は魅入っていた事を隠すかのように大声で怒ったフリをした。
「きゃぁぁぁっ、やめてよ、遊馬っ」
野明からホースを取り上げて、野明へと向ける。
笑いながら野明は逃げるように畑を走り回る。
俺もホースが届く限り、野明を追いかけた。
最初の出会った頃から、
どんどんと強くなる君。
それに比例するかのように美しくなる君。
決して離したくないと思うのは俺の我が儘。
だけど、
今一歩踏み出せない勇気のない俺。
もう少しだけ、待っていてくれ。
その一歩を。
「遊馬~、やめてよ~」
キラキラ輝く飛沫の中、君はいつまでも笑っていた。
降り注ぐ日差しは真夏とは言わないけど、秋とは思えないくらい暑い。
ここ、特車二課のハンガーも蒸し風呂状態なのは相も変わらずで。
そんな中、シゲさん達と新しいOSの話に夢中になっていて、野明の姿が無いことにふと気がついた。
「あれ、野明は?」
先程までイングラムのワックス掛けをしていたのを知っている。
だけど今はいない。
別に子供じゃないと思っていても、突然目先からいなくなると不安に駆り立てられる。
「お~い、あっすまちゃ~ん」
突然黙りの俺にシゲさんが不思議そうな顔をした。
「シゲさんっ!! また後でっ」
返事を聞かずにその場から離れた。
勤務中なんだから此処に居るのは解っている。
だけど…
だけど…何故か居ても立ってもいられなくなった。
野明の居そうな場所は…と考えながら走っていた。
ふと全開の窓から外に目をやると、野明の姿があった。
彼女は水色のホースを引っ張りながら歩いていた。
シャアァァァァァッ
今日はひろみちゃんが非番で、私が畑の水やりを頼まれていた。
イングラムのワックス掛けが早くに終わったので、勤務中だけどこうして畑に来た。
ホースの先を軽く潰して霧状の水が袖を捲り上げた腕に当たって、今日みたいな暑い日の水やりは気持ちがいい。
高く上げたホースから出る水はキラキラと日差しに反射した水滴が眩しくて。
「お~い、野明~」
全開にされたハンガーの窓から遊馬の声がした。
あたしは顔だけ向けて、とびっきりの大声で、
「なにぃ~!今手が放せない~」
って言えば、「そっち行く」って返事。
さっきまでシゲさん達と新しいOSの話をしていたみたいだけど…。
あたしにも関係あるのかな?
畑にいた野明を見つけ、俺は畑へと向かった。
「そっか、今日はひろみちゃん非番だもんな…」
普段畑の世話を手伝っている野明は、ひろみちゃんが非番の日は先だって世話をしていた。
「お~い、野…」
畑に居る野明に向かって声をかけた途中で、止まってしまった。
ホースから出た日を反射させ、キラキラ輝く霧状の水滴が野明へと降り注いでいた。
非現実的な美しさに俺は言葉を失ってしまった。
そしてその姿があまりにも眩しくて、俺は少しだけ目を細めた。
その輝かんばかりの野明に釘付けになり、言葉をかけるのを忘れ見入っていた。
「あれ、あっすま~!!」
俺に気がついた野明がホースをブンブンと振り回した。途端、
ジョボボボボホ…
その振り回したホースから出ていた水が俺へと降り注がれた。
「あ゛…」
野明が『しまった』って顔をして、にへらと誤魔化すように笑った。
「あは…、あはははは。す…涼しくなったよ…ね?」
「こ…このヤローっ」
俺は魅入っていた事を隠すかのように大声で怒ったフリをした。
「きゃぁぁぁっ、やめてよ、遊馬っ」
野明からホースを取り上げて、野明へと向ける。
笑いながら野明は逃げるように畑を走り回る。
俺もホースが届く限り、野明を追いかけた。
最初の出会った頃から、
どんどんと強くなる君。
それに比例するかのように美しくなる君。
決して離したくないと思うのは俺の我が儘。
だけど、
今一歩踏み出せない勇気のない俺。
もう少しだけ、待っていてくれ。
その一歩を。
「遊馬~、やめてよ~」
キラキラ輝く飛沫の中、君はいつまでも笑っていた。
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