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animeとかメインのちゃんねる。現在は悪魔くん(メフィスト2世×エツ子)かな。
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悪魔くん*メフィエツ

DVD発売記念~♪

c36.jpg









「・・・? なにかしら、これ」
学校から帰宅すると、玄関前に薄汚れたダンボール。
宅配の伝票もない・・・ということは宅配便でもない。

私はそっと覗き込むように開けた。



神様のプレゼント




「ただいま、エッちゃん~!!」
勢いよく帰ってきたメフィスト2世さんは漆黒のマントを靡かせてスタンッと舞い降りた。
「・・・・・おかえりなさい」
「・・・? どうしたのさ、エッちゃん」
いつもと違う私の態度にメフィストさんが戸惑っていた。
「べつに。いつも通りよ」
口から出た言葉とは裏腹に、刺々しい。
その態度に2世さんの顔がみるみる悄げていった。

「エッちゃん、俺なんかした?」
落ち込んだ声に『やりすぎた』と一瞬後悔したけれど、

「2世さん・・・これ」

私はダンボールを差し出した。
そう、あの玄関にあった薄汚れたダンボール。
「?」
不思議そうに受け取ると、テーブルに置きダンボールを開けた。


「なっ、なっ、なんだコレはぁぁぁぁぁっっっ!!!!!」


ズザザッと音を立てて後退った。
驚くのは無理もないはずだもの。中には、

「なんで赤ん坊が入ってるんだぁ!?」

そう。中にはふかふかのタオルにくるまれた赤ちゃん。
しかも角の生えた赤ちゃん。
開いた瞳が真ん丸で・・・誰かを彷彿とさせる。そう、その誰か。
私はその赤ちゃんの脇の下に手を差し入れ、2世さんの前に突き出した。


「どぉ見たって、2世さんそっくりなのはどうしてかしらっ!?」


「お、俺っ!?」
目の前の赤ちゃんと自分を交互に指し、口をあんぐりと開けた。

「違うよっ。俺の子じゃないよっ」
慌てたように手を振り、『信じてくれよ』と否定し始めた。
そのあまりの慌てように、
「・・・2世さんがそう言うなら信じるわ」
「エッちゃん・・・」
2世さんが嬉しそうに私の頬に手を伸ばしてきた。
すると突然赤ちゃんが2世さんに手を伸ばし、

「ぱぁ~ぱ」
「「!?」」

2人同時に動きが止まった。
「え・・・エッちゃん?」
「め、め、メフィスト2世さんの浮気者ぉぉぉぉぉっっっ!!!!」
気がついたら赤ちゃんを片手に抱え、右手が2世さんの頬めがけ飛んでいた。

バッチィィィィンッッッ

台所に響き渡る音。
私の目からは止まることがないくらい涙が流れていた。
すると、温かい手のひらが私の頬を撫でた。


「なかないで、まぁま」


「え?」
抱えていた赤ちゃんが私の元から抜け出し、ふんわりと宙に浮かんだ。
そして、赤ちゃんはにこっと微笑むとその場で消えてしまったの。

「・・・・・」

残された私と、頬を押さえた2世さんが唖然としたまま見つめ合っていた。

「今、エッちゃんのこと『ママ』って言ったよな」
「うん、言ったわ」
「そりゃあ、俺に似てるはずだよな」

残ったダンボールには真っ白なタオルと小さな手作りの編みぐるみ。
その編みぐるみには名前が縫い込まれている。


「ゴメンなさい、痛かったわよね・・・」
叩いた頬にそっと手を重ねた。だけど、
「それよりエッちゃん」
頬にあった私の手を握り、空いた片手を私の腰へと回した。

「あの赤ちゃんのパパとママが誰だか早く知りたくないか?」
「え?」
「知りたいよね?」
キラキラと瞳を輝かせて、顔を寄せてきた。
そのあまりの迫力(?)に思わず、

「あ…う、うん。そう…ね」

なんて言っちゃったら、二世さんは私を抱き上げた。

「じゃあ早速っ!」

「えっ!!さ、早速って!?」


慌てふためく私を気にもせず、部屋に向かってしまったの。






そう遠くない未来から来たアナタは――――


神様からの私達へのプレゼントですか?




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