曇のち晴れ

NG騎士ラムネ＆４０＊ミルク




曇のち晴れ

 

 

走っても、走っても。

いつも背中ばかり追いかけている気分。

なんだか私・・・

 

 

片想いみたい。

 

 

あの時のキスは雰囲気で流されたモノなの？

 

ねぇ、ラムネス。教えてよ。

 

 

 

「おい、ミルク」

突然名前を呼ばれた。

振り向くとラムネスが少しムスッとした顔で立っていた。

「･･･あ、ラムネス。なに？」

ラムネスが近くまで来ると何も言わずに私の手を握った。

「そんなにボーッとしてたら危ないだろ」

歩き出したラムネスに引っ張られるように付いていく。

 

あれ････？

 

目の前のラムネスの耳が真っ赤に染まっているのが見えた。

 

 

ねえ、ラムネス。

私、自惚れちゃってもいいかな。

 

 

「ラムネス」

「ん、なに」

「大好きだよ、ラムネスのこと」

「なっ！　何言ってんだよっ」

 

 

更に早まる歩調に小走りに付いていく。

掴まれた手の力強さが心地いい。

 

 

やっぱり私、自惚れちゃうよ。